【“美文”多め】読んでおきたい日本文学のおすすめ7作品をご紹介【近代以降】

文学・小説

実際に読んでみないとわからない大きな魅力があり、人間の本質やその当時の文化風習に触れることのできる文学。

たしかに初めはとっつきにくいけど、読んでいくと次第にわかってくるような独特の面白さがあるのは事実だったりしますよね。

特に日本文学は馴染みのある土地が登場したり、歴史や社会を感じられる点、日本人だからこそわかる葛藤や文章の美しさなどを感じられるのも魅力的。

そんな日本文学に興味はあるけど、どれを読んだらいいのかわからないと感じる方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は暇さえあれば読書に耽っている僕が、これまで読んだ中でおすすめの作品を読みやすいものから抑えておきたい名作まで

「人生で一度は読んでおきたいおすすめの外国文学7選」と題して紹介していきたいと思います!

間違いない作品たちを厳選してみました。

それでは早速いきましょう!

日本文学のおすすめ7選

こころ

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夏目漱石の超名作「こころ」

大正時代に書かれたこの小説は、主人公の精神の葛藤と日本社会の変化を描いています。

明治から大正への価値観の遷移が登場人物の恋の話に乗せて描かれます。

夏目漱石の理知的で美しい文章も特徴的。比喩表現のうまさなんかには感嘆するしかありません。

大人になってから読み直すと、改めてその凄さに気付くことができるような作品です。

他の夏目漱石の作品なら「草枕」もおすすめ。

人間失格

太宰治の代表作「人間失格」

こちらも日本の歴代小説売上で「こころ」と常に一二を争う超名作です。

物語では終始、自己嫌悪と孤独感に苛まれる主人公の姿が描かれます。

彼の苦悩に寄り添いながら、社会の仕組みやアイデンティティの問題にも考えさせられます。

作者自身が感じていたとてつもない生きづらさや生きていく上で何を信じればいいのかという葛藤をこれでもかというほど感じられます。

そんな描写から社会におけるマイノリティへの理解を深められるような作品です。

他の太宰治の作品なら「斜陽」もおすすめ。

高瀬舟

森鴎外の名作「高瀬舟」

タイトルの高瀬舟とは、受刑者を刑地に送るまで乗せられる舟のこと。

短いながらも、殺人と愛の関係や老荘思想のような気づきがあるような作品です。

医学の見識が深い森鴎外が安楽死について扱っているのが特徴的。

答えのない問題について考えるのが好きという方におすすめの作品です。

他だと「阿部一族」も切腹というものから日本人について考えさせられて面白いです。

蒲団

田山花袋の代表作「蒲団」

日本の自然主義文学の方向を決めたとも言われる作品です。

短編小説で、儚い人間関係や孤独をテーマにしています。

蒲団を通じて描かれる人々の対話と情緒的な表現が特徴的です。

少し古い文体ながらも美しい文章で絵が描かれる情景描写も見どころの一つ。

銀河鉄道の夜

宮沢賢治の代表作「銀河鉄道の夜」

子供たちが夢の中で宇宙を旅するファンタジー要素のある物語です。

その中にも宮沢賢治の深い愛情や哲学が、幼い読者から大人まで楽しめるような作品。

彼の特徴の一つである、目の前に煌びやかな情景が浮かぶような美しい文章も大きな特徴の一つ。

現実離れした別世界に浸りたいという時にとてもおすすめの作品です。

詩集「春と修羅」も凄いです。

雪国

「国境の長いトンネルを抜けるとそこは雪国であった」

の有名すぎる冒頭の一文から始まる川端康成の「雪国」

彼はこの作品でノーベル文学賞も受賞しています。

雪深い地方と都会の対比を通じて、愛と孤独の美しい物語が綴られます。

作中での繊細な描写と情熱的な感情表現が魅力的。

こちらも読んでおいて損はない名作です。

他だと「山の音」もおすすめ。

金閣寺

三島由紀夫の代表作「金閣寺」

海外からの評価もとても高い作品です。

美と崇高さを追求する青年と、その信念に翻弄される様子が描かれます。

そこからは日本文化と個人の葛藤が絡み合い、三島由紀夫の哲学的洞察に触れることができます。

彼独特の力強くも絢爛で美しい文体も要注目。

読んでおいて損はない名作です。これがハマったら「豊饒の海」もぜひ。

まとめ

今回は、おすすめの日本文学7選を紹介させていただきました!

読んでいて純粋に楽しいだけでなく、様々なことを学ぶことができるのが文学の良いところだったりします。

初めは少しハードルを感じるかもしれませんが、その奥深さに気づくともうそこから抜け出すことができないような魅力があるのもまた事実。

今回紹介したものの中で気になったものがあったら、ぜひその作品から読んでみていただければと思います。

この記事が、皆さんが日本文学という魅力的な世界を身近に感じ、この世界に足を踏み入れる一つのきっかけとなれば幸いです!