皆さんは「ARIA」という作品をご存知でしょうか。
もう10年以上も前の作品であまり知名度は高くありませんが、優しい世界観とゆったりとした音楽で「癒し」のひと時をもたらしてくれる、ヒーリングアニメの傑作です。
今なお多くの人から根強い支持を集め、あるサービスの年間アニメ視聴ランキングでも上位に躍り出るほど。
ただの「癒し系アニメ」に留まらない魅力もあり、個人的にも心の底からおすすめできるアニメ作品の一つです。
しかしこの作品をあまり知らない方は、一体どこがそんなに評価されているのか疑問を持つ方も多いかもしれません。
そこで今回は、アニメ「ARIA」の魅力を作中に出てくる名言と共に紹介していきたいと思います!
この記事を読めば「ARIA」の素晴らしさを知り、この作品を観たくなること間違いなし…
それでは早速いきましょう!
- 「ARIA」のあらすじ
- 「ARIA」の魅力
- 「ARIA」の”素敵“な気づきをくれる名言
- 嫌いな所を好きになるには少し努力が必要だけど、もしそれができたら好きな人は大切な人になる
- いつもの景色がいつもと違って見えると、いつもは見えない大切な何かが見えてくる
- 素敵な人の目には、世界が素敵に映ってくれる
- 私たちはみんないつの間にか誰かに支えられているのかも。気がつかないくらいさりげなく、そっとね
- 自分の中で変えてしまえばいいのよ。何でも楽しんでしまいなさいな。辛いこともスパイス、捉え方次第
- 変わっていくから大切なもの、変わらないから大切なもの、そのどちらも同じくらい大切
- 鏡が自分の姿を映すように、人もまた自分の心を映すのよ
- 知らないことがたくさんあるってことは、まだまだたくさんの「素敵」があるってこと。これからもたくさんの「素敵」と出会える
- お前は、お前にしかなれないんだ!
- 人は自分自身で、嫌なことを何倍も重くしているんだ
- 無いものは付け足せばいいんだよ
- まとめ
「ARIA」のあらすじ
惑星改造により生まれた水の惑星、「アクア」。
その観光都市ネオ・ヴェネツィアで皆が憧れる職業は、ゴンドラを操りウンディーネと呼ばれる水先案内人です。
15才の少女、水無灯里(みずなしあかり)はウンディーネになることを夢見て、マンホームからアクアにやって来ました。
その灯里が日々修業に励むのは、誉も高い水の3大妖精のひとり、アリシア・フローレンスが経営する水先案内店「ARIAカンパニー」。
姫屋の藍華や、オレンジぷらねっとのアリスと一緒に、悩んだりすることもあるけれど、プリマ・ウンディーネを目指してがんばっています。
(引用:「ARIA The ORIGINATION」公式)
とこれだけだと「惑星改造」やらで、どこぞのSF作品かと思うかもしれませんが、
超簡単にまとめると、この「ARIA」は「女の子たちが一人前の水先案内人になるために奮闘する物語」です。
しかしこれだけだと何の事だかさっぱりだと思います笑
そこで以下では「ARIA」の魅力は一体どんな所にあるのかを詳しく見ていきましょう!
「ARIA」の魅力
「優しい気づき」をくれる
個人的にはここがこの作品の一番の魅力なのではないかと思います。
私たちが普段何気なく過ごしている日々の意味を捉え直させてくれるような力が「ARIA」にはあるんですよね…
作品の中では、毎日に潜む「素敵」を主人公の灯里ちゃんと一緒に味わうことができるようになっています。
「素敵」は「小さな幸せ」
とも言い換えることができます。
今日この日を生きる大切さやマイナスの出来事の捉え方、周りにいる人との人間関係のありがたさ、などなど。
これらの普段何気なく過ごしてるとつい忘れてしまうけど、実はすっごく大事なものに目を向ける機会となってくれます。
一話見るごとにそんな優しい気づきを得ることができるので、何度もくりかえし見返したくなるような魅力があります。
独特の癒される世界観
別世界なんだけどどこか懐かしさもありつつ、時にはファンタジーの要素をも見せてくれるのが、この物語の舞台となる「ネオ・ヴェネツィア」
名前の通り、イタリアのヴェネツィアをモチーフにした美しい街並みが特徴です。
それもあってかこの作品を観ていると、まるでもう一つの世界に迷い込んでしまったような不思議な感覚を味わうことができます。
また作中の音楽もこれを大きく助けてくれているんですよね。
ゆっくりかつとても耳触りの良い音楽や歌声たちが大きな「癒し」をもたらしてくれます。
疲れた時に見ると、ふっと頭が軽くなり「またがんばろう!」と思えるような不思議な力がこの「ARIA」にはあります。
魅力的な登場人物たち
登場人物一人一人がとても魅力的なのも「ARIA」の特徴の一つ。
「嫌なヤツ」が一人も出てくることなく、たまにキツい時もあるけどなんだかんだでみんなが良い人です。
そのためいつも安心して心穏やかに見ていられます笑
作中に出てくる「社長」と呼ばれる各社の猫たちもとってもかわいいです。
見ていて思わず微笑んでしまうような、愛くるしさと可愛らしさがあるのが魅力的。
これらも「ARIA」の「癒し」の空気感を作り出す大きな要素になっています。
以下ではそんな登場人物のうち、特に押さえるべき人たちを紹介したいと思います。
よくよく観察すると一人一人が担当しているエリアのようなものがあるので、そちらも押さえるとこの作品をより味わうことができます。
主な登場人物
灯里(あかり)
本作品の主人公である灯里ちゃん。
いつも「はひ」と言ってばかりのほんわかさんです。笑
しかしその憎めなさもあってか周りの人に自然と好かれるようなキャラクター。
そしてその素直でまっすぐな心ゆえに、日常に潜む「素敵」を見つけるのがとても上手いのも特徴的です。
曇りのない目で身の回りの本質的なことに気づき、その様子から見ているこちらにも気づきをくれる存在。
そんな彼女を中心にこの物語は進んでいきます。
アリシア
みんな大好きアリシアさん。
水の三大妖精の一人で、通り名は「白い妖精(スノーホワイト)」
その名に違わずエレガントな大人の女性で、優雅なオール捌きを見せてくれます。
「あらあら」「うふふ」が口癖からもわかるように、圧倒的な包容力で接する者全てを包み込んでくれるような優しさの持ち主。
「なんでも楽しんでしまう達人」とも称され、日常のあらゆるものから良い面を見出してしまう綺麗な心を持っています。
そんな姿から灯里の直属の先輩のウンディーネとして、大事なさまざまなことを教えてくれます。
アリア社長
作品のマスコットキャラクター的存在であるアリア社長。
タイトルの「ARIA」もここから来ているという重要キャラ。
出てくるたびに、その可愛さで癒しを届けてくれます。
猫なので言葉は話しませんが、間違いなくこの作品に必要不可欠な存在です。笑
藍華(あいか)
しっかり者で面倒見がよく、頑張り屋さんな藍華ちゃん。
ほわほわなことを言いまくる灯里に対して
「恥ずかしいセリフ禁止!」
と突っ込むのが彼女の役割の一つです笑
そんな強そうな面が目立ちますが、実は繊細で泣き虫な一面も。
老舗の跡取り娘としてのプレッシャーを感じたり、灯里とアリスの個性的な二人と比較してしまったり…
そんな彼女からは、自分の「弱い部分」との向き合い方を教わることができます。
(そんな感じですが恋もしたりと、なんだかんだで一番「女の子」をしてます笑)
晃(あきら)
クールビューティ晃さん。
水の三大妖精の一人で、通り名は「真紅の薔薇(クリムゾン・ローズ)」
とっても努力家で男勝りの気の強さを持ち合わせます。
それもあって一見口が悪くキツい印象を受けますが、奥にはたしかな優しさを持っている人物です。
また過去に思い悩むことがあっても、それを乗り越えてきた経験を持つ精神的にもとても強い人。
仮に最初はあれでも、物語が進むごとにどんどん好きになっていくことを保証します笑
アリス
天才少女アリスちゃん。
口癖は「でっかい〇〇です」
卓越したゴンドラ操船の才能の持ち主で、若くしてスカウトされた経歴を持ちます。
それもあってか意識が内側に向くことが多く、一人で孤立しがち。
そんな彼女からは「人との関わり方」やつながりの大切さを教わることができます。
人間関係に悩む方はアリス回が必見です。
アテナ
ドジっ子アテナさん。
超がつくほどの天然キャラクターです笑
無口で口下手ながらも、とても行き届いた周りへの気配りをすることができる彼女。
水の三大妖精の一人で、通り名は「天上の謡声(セイレーン)」
その名の通り、類稀なる歌声という才能を持つ人物。
彼女の歌唱シーンは思わず聴き入ってしまうものがあります…
普段とのギャップがものすごいキャラクター。個人的にイチオシです。
灯里たちの成長
灯里と藍華とアリスの三人たちが、物語を通じて成長していくのを実感できるのも大きな魅力の一つ。
それぞれキャラクターの違う三人がお互いの長所で影響を与え合いながら、少しずつ少しずつウンディーネとして成長していきます。
またそれぞれの先輩であるアリシア、晃、アテナとの交流を通じて、成長していく様子も魅力的です。
個性の違う三人の先輩から各々が大事なことを学んでいく過程では、見ているこちらも大きな学びを得ることができます。
そして灯里と藍華とアリスの三人が物語が進むにつれて、ひと回りもふた回りも大きくなっていく。
その様子には心動かされること間違いなしです…
「ARIA」の”素敵“な気づきをくれる名言
嫌いな所を好きになるには少し努力が必要だけど、もしそれができたら好きな人は大切な人になる
シーズン1第1話のアリシアさんの言葉。
私たちは好きな人の嫌な部分が見えたら、その人のことを「自分とは合わないんだな…」と考えてしまってすぐに遠ざけてしまいがちです。
しかし本当に自分にとって「大切な人」はそうしたマイナスの面も含めて全てを愛することができる存在であることが多いです。
人間関係において簡単に相手に見切りをつけてしまうのではなく、ある程度の「努力」をすることの大切さが実は重要である。
そんなことに気づかせてくれるような言葉です。
いつもの景色がいつもと違って見えると、いつもは見えない大切な何かが見えてくる
シーズン1第2話の灯里の言葉。
日常生活において私たちはいつものようにいかないことがあると、どうしても不機嫌な気持ちになってしまいがちです。
「なんで今日は雨が降ってるんだよ、最悪…」
のように。
しかしそんないつもと違う状況だからこそ見える景色であったり、むしろそんな時にしか体験できないものがあるというのもまた事実です。
いつもと違うということをマイナスに捉えるのではなく、むしろ「非日常」を味わえる贅沢な機会と捉える。
そんな物事の別の見方を提示してくれるような言葉です。
素敵な人の目には、世界が素敵に映ってくれる
シーズン1第5話のアリシアさんの言葉。
自分がどういう感情を抱くかは、周りの環境などの外的要因によって決められてしまうと考えている方も多いのではないでしょうか。
しかし本当は目の前の現実をどのように捉えるかは、それを判断する自分自身にこそ決定権があります。
あれこれと周りのせいばかりにするのではなく、世界を捉える自分という存在を内から豊かにしていく。
そのことの大切さに気づかせてくれるような言葉です。
私たちはみんないつの間にか誰かに支えられているのかも。気がつかないくらいさりげなく、そっとね
シーズン1第6話の灯里の言葉。
私たち人間は決して一人では生きていくことができないちっぽけな存在です。
生きる上で必ず誰かの支えを受けながら毎日を過ごしています。
支えてくれるのは家族や友人、仕事仲間など人によって様々でしょう。
そんな当たり前かもしれないけど、毎日を生きていく中ではついつい忘れがちになってしまうことに改めて目を向けさせてくれるような言葉です。
個人的にこの回はアテナさんの優しさがとても感じられてお気に入りの回なので、ぜひアニメ本編も観ていただきたいです。
自分の中で変えてしまえばいいのよ。何でも楽しんでしまいなさいな。辛いこともスパイス、捉え方次第
シーズン1第9話のグランマの言葉。
日々をより良く生きていく上で何事も楽しむという姿勢の大切さを教えてくれます。
たとえ辛いことや苦しいことも、楽しみをより一層味わうためのスパイスだと捉えるという考え方もとても印象的。
ネガティブに押し潰されそうになった時も、その状況を違った視点から見ることを可能にしてくれる。
そんな力を持つような力を持つ言葉です。
変わっていくから大切なもの、変わらないから大切なもの、そのどちらも同じくらい大切
シーズン1第11話での灯里の言葉。
当たり前ですが、私たちは生きていく上で「今」にいつまでもとどまることはできません。
必ず今日という日もいつかは「過去」となり、「あんなこともあったね」と将来振り返ることになります。
もちろん変わっていく中で出会う新たな楽しさや大事なものがあるのは事実です。
しかしだからこそ「今」という瞬間はとても大切であり、しっかりと噛み締めて過ごす必要があるとも言うことができます。
そんな「過去」と「今」の両方を大事にすることの大切さを改めて感じさせてくれるような言葉。
この11話はシリーズの中でも屈指の心動かされる回なので、こちらもぜひアニメ本編を一度観ていただきたいです。
鏡が自分の姿を映すように、人もまた自分の心を映すのよ
シーズン2第6話のアテナさんの言葉。
自分が相手に敵意を向けてしまうと、相手もそれを察知して自然とこちらを否定的に見てしまうものです。
逆にいつもにこにこしているような人に、こちらが敵意を向けるようなことはなんだかバカらしく感じられますよね。
「人は自分の鏡」
とよく言いますが、まさにそうなのでしょう。
相手と良い人間関係を築いていく上では、相手に任せきりにせず、こちらから好意的に働きかける必要もある。
そんな気づきをくれるような言葉です。
知らないことがたくさんあるってことは、まだまだたくさんの「素敵」があるってこと。これからもたくさんの「素敵」と出会える
シーズン2第9話のアリシアさんの言葉。
私たちは「知らない」ということに対してネガティブなイメージを抱きがち。
そんな状態を回避しようと、多くの人は必死に知識をかき集めてしまいますよね。
しかし見方を変えれば、新しいことに出会えた際の喜びを味わうチャンスがまだまだ残っているということです。
「知らない」は意外と悪いことじゃない。
そんな新たな考え方を教えてくれ、今を肯定的に見ることができるようになるような言葉です。
お前は、お前にしかなれないんだ!
シーズン2第18話の晃さんの言葉。
一見すごいネガティブな感じもしますが、その奥には前向きな意味合いが込められています。
私たちは誰かに憧れたとしても、決してその人になることはできません。
それはやはり、性格や生まれ持った才能の違いといったところが大きいです。
そのため憧れの人と肩を並べられるようになるためには、その人を真似するだけでなく、自分オリジナルの価値を伸ばす必要があります。
誰かに憧れるのも大事だけど、それ以上に自分自身にしっかりと向き合っていくことが大事。
そんな生きていく上で何にでも当てはまるような本質的なことに気づかせてくれるような言葉です。
人は自分自身で、嫌なことを何倍も重くしているんだ
シーズン2第24話の晃さんの言葉。
私たちは良いことはすぐに慣れて忘れてしまう一方で、悪いことはいつまでも覚えているもの。
これはやはりどうしてもマイナスのものばかりに注目してしまう人間の性質のようなもののせいなのでしょう。
ネガティブな気持ちに囚われてしまった際に、これも自分が勝手にそうしているだけ。
逆にちゃんと振り返ってみれば、意外と自分の人生も良いことがたくさん転がっている。
そんなことに気づかせてくれ、プラスにと目を向けさせてくれるような言葉です。
無いものは付け足せばいいんだよ
シーズン3第5話の幼き藍華の言葉。
自分の才能の無さを引きずり、深く思いや悩んでいた晃が救われたものでもあります。
シンプルですが、それだけに響くところがあるんですよね。
いつまでも無いものを探すのではなく、今あるものを伸ばしていくことはやはりとても大事。
そんな「努力の大切さ」を改めて感じることができるような言葉です。
この回もシリーズ屈指で心動かされるものがあるので、ぜひ本編を観ていただきたいです。
まとめ
今回は、アニメ「ARIA」の魅力と名言を紹介させていただきました!
観ていると大きな「癒し」を得ることができると同時に、優しい気づきを毎回得ることができるヒーリングアニメの傑作「ARIA」
まだ観たことがないという方は、ぜひ一度観ていただきたいです…
正直始めの方は、私たちが普段忙しない世界に囲まれていることもあり、そのゆっくりとした空気感が少し退屈に感じられるかもしれません。
しかし観進めていくごとにだんだんとその魅力に気がつき、いつの間にかその世界観にしっとりと浸らせてくれる。
そんな独特な味わい方をできるのがこの「ARIA」という作品なので、ゆっくり気長に楽しんでいただければと思います笑
一度その虜になれば、もう抜け出せないような「沼」を感じられること間違いなしです…
この記事が、皆さんが「ARIA」の魅力を知り、実際に観て、大きな癒しと心動かされる体験をするきっかけとなれば幸いです!