【人類の叡智】おすすめの古典、名著10冊を厳選してご紹介!【文学以外】

哲学・思想

「古典に興味があるけど、どの本を読んだらいいかわからない…」

と悩んでしまう方は意外と多いのではないでしょうか。

古典といってもその作品数は膨大。

そのためどれを読むか考えているだけで疲れてしまい、結局読まないなんてことになりがちです笑

しかし「それはとても勿体ない」と言い切れるほどに、古典から学べることは人生に大いに役立ってくれるというのも事実です。

その魅力の一つに目の前の物事の捉え方が大きく変わるというものがあります。

過去の偉人の見識をインストールすることで、今現在の事象をまた違った形で見れるようになること間違いなし。

今回は、そんな力がある古典からおすすめの10作品を厳選して紹介していきたいと思います!

(岩波文庫は帯ごとにジャンル分けされているのですが、青は「哲学思想・言語」というグループです)

とりわけ国や政治のことはどうでもいいから、実生活に役立ち「自分」にプラスになってくれるようなものを集めてみました。

それでは早速いきましょう!

おすすめの古典、名著10選

人生の短さについて

古代ローマの哲学者セネカの代表作「人生の短さについて」

私たちが何気なく過ごしがちな毎日の捉え方を変えてくれるような力を持つ一冊です。

2000年以上前でも人間は同じようなことに悩んでいたということを感じることもできます。

「人生において、一瞬たりとも時間を無駄にしたくない」

と思っている方には必読の一冊です!

同じくセネカだと「怒りについて」もおすすめ。

関連:【一年があっという間に感じたら読みたい】「人生の短さについて」を要約

幸福について

ショーペンハウアーが幸福を論じた「幸福について」

世の中には様々な幸福論がありますが、個人的に一番おすすめできる一冊です。

  • 「その人は何者であるか」
  • 「その人は何を持っているか」
  • 「その人はいかなるイメージを与えるか」

という3つの要素に分けて論じられるのですが、その主張はとても本質的で自分の人生についてとても考えさせられます。

また彼の人間を見る上での、哲学的な考えに触れられるのも面白いです。

同著者だと「読書について」もおすすめ。

ツァラトゥストラ

「神は死んだ」

でお馴染み、哲学界の異端児ニーチェの代表作「ツァラトゥストラ」

ニーチェの考えはとにかくポジティブで力強いのが特徴的です。

発表当初は先進的すぎてひどい反発にあった内容も、120年近く経った今ではまさに押さえておく価値のあるものになっています。

圧倒的な自己肯定により、苦しい状況でも前に進む力が欲しいという方にぜひ読んでほしい一冊。

おすすめです。

関連:【120年後の君へ】今こそ学ぶべきニーチェをわかりやすく【圧倒的な”生”の肯定】

老子

中国哲学ひいては東洋思想の根幹をなす老子の思想を記した一冊です。

自然と調和した生き方、無欲で無為な境地の追求を通じて、心の平静と真の豊かさを探求することを提唱します。

「道 タオ」や「無為自然」といった考えは、現代社会においてはなかなか達成するのは難しいかもしれません。

しかし今の価値観が当たり前ではないと知ることができる点で、とても意味のあるものになっています。

日々の中で焦燥感や生きづらさを感じている方に特におすすめです。

関連:【”生きづらい”あなたへ】知っておきたい5つの老荘思想を簡単に【人生観が変わる】

エピクロス 教説と手紙

「快楽主義」として有名なエピクロスの思想をありありと感じることができる一冊。

老子の教えに近いものがあり、今苦しい人の肩の力をふっと抜いてくれるような力があります。

幸せというものは案外身近なところにあって、むしろそうしたものこそ人生で大切であるということに気付かせてくれるような一冊。

今がどうしようもなく辛い、がんばりすぎていると感じる方にぜひ読んでいただきたいです。

関連:【忙しない現代人にこそ響く】ふっと楽になる エピクロス”快楽主義”の役立つ教え

方法序説

「我思う故に我あり」

で有名なデカルトの代表作「方法序説」

生涯を通じて合理哲学を探究し続けたデカルト。

そんな彼が編み出した「真理」に至るための方法論が語られます。

そのメソッドは、我々が生きる上でぶつかるあらゆる「壁」への対処法を考える上で大きな道しるべとなってくれること間違いなし。

解決すべき問題や何か悩みを抱えている時におすすめの一冊です。

(理性に頼り過ぎると人はおかしくなるという結末も含めて、読んでみる価値ありです)

孫子

ビルゲイツや孫正義など名だたるビジネスマンの愛読書としても有名な「孫子」

もとは春秋戦国時代における戦術書ですが、仕事や人間関係においても応用可能ということで今なお読まれている名作です。

生きていく上で避けられない「戦い」を、いかにして有利に進めるかという大事な知見を授けてくれます。

ビジネスマンはもちろん組織を率いている人にもおすすめ。

何事にも役立つ「戦術書」を探しているという方に読んでいただきたい一冊です。

戦史

古代ギリシャの歴史家トゥキディデスによって書かれた歴史書である「戦史」

主に古代ギリシャのアテナイとスパルタを中心とするペロポネソス戦争の様子が描かれます。

そこでは戦場の様子や各国の政治的・軍事的な動向など、戦争の全体像がありありと記されています。

また人間の本性や社会の動向についても深く洞察しているのも特徴的。

戦争の背景には人間の欲望や利己主義、政治的野心がすべからく存しているということを痛感させられます。

「人間」について知りたいという方に特におすすめの一冊です。

プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神

宗教と経済の関係に焦点を当てたマックス・ヴェーバーの代表作、通称「プロ倫」

宗教的価値観が経済的行動や社会の構造に与える影響を考える上でとても有益な一冊です。

「資本主義」の起源を順序立てて知ることができます。

そこからは今の価値観もある種の宗教であることを再認識させられます。

読みにくい感があるのは否めませんが、経済や価値観に興味がある方はぜひ。

(経済系だとマルクスの「資本論」もやはり面白いです)

夜と霧

ナチスによるホロコーストを生き抜いた作者によって書かれた「夜と霧」

そこからは強制収容所という極限状態で人間が人間らしさを失っていく過程や、人が生きていく上での「希望」の重要性をまざまざと感じさせられます。

ここでしかできない体験ができるという点で、間違いなく名著です。

暗い描写も多々ありますが、それ以上に生きる上での光をもらえること間違いなしです。

まとめ

今回は、おすすめの古典10冊を紹介してきました!

他だとプラトンやアリストテレスの著書にもやはり名作が多いです。

古典はやはり普遍的な内容であり、今読んでも学びが多いものばかり。

だからこそ時代を超えて読み続けられているということもに気付かされます。

僕自身も古典にはものを考える上でずいぶんと影響を受けていると感じます。

とりわけ今回紹介した10冊はどれも人生を変えうる力を持つものばかり。

こうした作品たちは結論に至るまでの過程を追う中でも、論の展開の仕方など多くの学びを得ることができるのでぜひ実際に読んでいただければと思います。

この記事が、皆さんが古典を選ぶ上での一つの参考となり、自らの人生に影響を与えるような一冊と出会うきっかけとなれば幸いです!