日常生活において、何かにイライラしたり、怒りを感じてしまうことはどうしてもありますよね…
人に無礼な態度を取られたり、理不尽なことが身に降りかかった時など、怒りを感じずにはいられません。
しかしそんな怒りの感情、少し考えてみると、実は私たちに何一つ利益をもたらしてくれません。
怒りによって生じるストレスは、その日の気分を嫌なものとし、1日を楽しく過ごすことを妨げてきます。
またこうした精神的な面だけではなく、
ストレスは身体的にも、私たちに病気のリスクや老化の進行、集中の阻害によるパフォーマンスの低下など、様々なデメリットをもたらします。
怒って得られる利益といえば、その時に少しだけ気分が晴れた気になるといったものくらいでしょうか。
それ以上に後々に被る不利益が大きすぎます。
生きていく上でイライラや怒りを一切感じることなく、ノーストレスで生きることができれば、日々の充実感は間違いなく高まります。
そこで今回は、そんなデメリットだらけの「怒り」を抑え、常にいい気分でいるための考え方や方法をご紹介していきたいと思います!
イライラしそうになっても、その対処法さえ知っていれば、怒りに囚われてしまう事はなくなります。
- ノーストレスで日々を過ごしたい
- すぐにイライラしてしまう
- 感情をコントロールできるようになりたい
こんな方にぜひチェックしていただきたい内容です。
それでは早速いきましょう!
「怒り」についての重要な考え方
「目の前の状況は変わらない。けど、自分の捉え方、反応は変えることができる」
同じ出来事が起きても、イライラしてしまう人と全く気にしていないような人がいますよね。
つまり自分が置かれた状況をどのように解釈し、それに応じてどういった感情をとるかはその人次第ということができます。
私たちは自分の怒りの原因を、身の回りの外的要因に求めてしまいがちです。
しかしその段階にとどまる限り、私たちは常に周りの環境に左右されてしまい、いつまでも自らの感情をコントロールする事はできません。
自分にはどうしようもできないことと自分が対処できることを明確に区別し、
自分の感情に対して「主体的」であることが、「怒り」をコントロールするには不可欠です。
この考えを踏まえた上で、実際に怒りを抑える具体的な方法を見ていきましょう。
【アンガーマネジメント】怒りを抑える具体的な方法7選
⒈ 紙に書く
イライラしそうな時、その時の出来事や感情を紙に書くことで、その怒りを抑えることができます。
人間は頭の中の感情をそのままにしている限り、いつまでも悶々とそのことを考えてしまい、その感情に付きまとわれてしまいます。
これを防ぐのに効果的なのが、今思っていることを言語化して紙に書き出すことです。
これにより自分と感情を切り離すことができ、客観的にその感情を見ることができるようになります。
実際にやってみると、イライラがフッと消えて、頭が軽くなったように感じることができるので、ぜひ一度試してみてください。
⒉「期待しない」
人間は自分の「〜するべき」という価値観が侵された場合に怒りを感じます。
これは身に覚えがある方が多いのではないでしょうか。
「ちゃんと挨拶すべきだろ」「ここでは静かにするべきだろ」など、このように思った時に人はイライラしてしまいます。
そのためこの「〜するべき」という価値観を相手が守ってくれることを期待せず、常に心をフラットに構えておくことが大事です。
自分の常識は相手にとって非常識ということは往々にしてありますし、相手を変えるには多大なエネルギーが必要となります。
どうしても譲れない自分の核となる考えが侵されない限りは、あまり期待しすぎず
「ふーん、そういう考え方もあるよね〜」
くらいに構えておいた方が精神衛生を健全に保つためには好都合ですよ。
⒊ 第三者視点で自分を見る
人の怒りの感情は7秒経つと、大半が消え去ってしまうと言われています。
そのため怒りを抑えるには、少し時間を取ってやるということが有効になります。
イライラしそうになったら、一度深呼吸をした上で視点を移し、その時の自分を天から見下ろします。
「無礼な言葉遣いが気に障ったんだな」「こいつ今怒りそうになってるよ笑」などと、
自分を客観的に見ているうちに、時間が経ち、いつの間にかさっきまでの怒りが和らいでいることに気づくはずです。
⒋ 相手の心情や状況を勝手に解釈する
これは対人関係のイライラに絶大な効果を発揮します。
例えば後輩がミスばかりで迷惑をかけまくりイライラしそうな場合、その後輩の抱える事情を勝手に想像します。
「昨日彼女にフラれて仕事どころじゃないのかもしれないな」
「実は余命幾許も無い病を宣告されて不安に押し潰されそうなのかもしれない」
などと考えるだけで、少し相手に優しい態度が取れるようになります笑
また理不尽に上司に怒られた場合、その人は
「持っていた株が大暴落して余裕がないのかもしれない」
「今朝奥さんに浮気がバレて窮地にあるのかもしれない」
などと考えれば、哀れみを感じて同情すらできるかもしれません笑
頭の中は自由で、誰に見せるわけでもありません。
いろいろな妄想を膨らませて、勝手に相手に同情することで、怒りを鎮めてしまいましょう!
⒌ しっかり睡眠時間を取る
これは大前提になってしまいますが、やはり大事です。
よく寝れなかった日はすぐイライラしてしまうという経験をしたことがある方も多いのではないでしょうか。
普段はまるで聖人のように優しい人でも、睡眠不足では余裕がなくなり、いつもは怒らないようなことにも腹を立ててしまうものです。
それだけ睡眠は私たちにとって大きなもの。
日頃からしっかり睡眠をとるように心がけ、イライラを感じたときもそれを忘れるために睡眠を活用していきましょう。
⒍ 体を動かす
怒りを感じた時、じっとしていては余計にそのことが頭を巡り、怒りは増幅してしまいます。
そんな時は歩いたり、走ったり、トレーニングをしたりして頭を空っぽにしてやるのがおすすめ。
運動をすることで、強制的に考えることをやめ、目の前の動きに集中することで、怒りの感情を抑えることができます。
じっとしているのが苦手という方にうってつけの方法になります。
⒎ 自分を認めてあげる
何か悪口を言われた時、指摘された点を自分でもマイナスに考えているが故に、そのことに腹を立ててしまいます。
人に何か言われても気にせずに自分を貫くためには、自分自身でありのままの自分を受け入れてあげることが重要です。
そうすることで自分の中にブレない軸を持つことができ、どんな状況に相対しても、動揺することが無くなります。
「あなたはそう言うけど、私はそうは思わない」
と心の中で思うことができれば、些細なことで腹を立てるコトも無くなっていくでしょう。
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相手が怒ってる時の対処法
ここまでのことを実践しても、もう既に目の前に怒っている人がいる場合があることもあります。
そんな状況ではいかにこちらが冷静に努めていても、心を荒らげないのは至難の業です。
そのためこの状況独自の回避方法も用意しておくのが吉。
以下ではそんな時の対処法をまとめてみました。
大前提:同じ土俵に立たない
まず前提として絶対にやってはいけないのが、こちらも怒りに任せて相手に接することと怒る相手を打ち負かそうとすること。
怒っている人は「自分が正しい」と思った考えに基づいて怒り散らしています。
その考えが本当に正しいか正しくないかは別にして、その人は「正しい」と信じているんですね。
人間は感情的な生き物と言いますが、そんな相手とぶつかり合っても余計に怒りを掻き立てるだけ。
この状況において論理はまったく役に立ちません。
そのため相手と同じ土俵に立って言い争うということだけは絶対に避けなければなりません。
ではこれらを踏まえて具体的にどうすればいいのかについて、以下で見ていきましょう。
相手に好きなように喋らせる
まず有効な手段の一つは、ひたすら相手の主張を聞くというものです。
実際これはクレーム処理の現場でも使われている手法なんだとか。
相手は怒鳴り散らしていると、どこかで怒りの感情が去っていきます。怒りといっても無限に湧き出てくるものではありませんからね。
相手に好きなように話をさせておき、この怒りが弱まる瞬間を待つというのが一つの有効な方法になります。
この際には「今日のご飯何食べようかな~」など、頭の中で目の前の状況とまったく別のことを考えるのがおすすめ。
相手の言うことを真面目に全部聞いていては、こっちのメンタルが消耗してしまって持ちません。
繰り返しますが、こちらも怒ったり無駄に反抗してはいけません。これらは相手の怒りを鎮めるという点ではまったく役に立ちませんから。
あくまで真正面から相手にすることをせず、受け流す精神を大事にしていきましょう!
逃げる!
怒りは火がつくと瞬く間に燃え上がる一方で、ピークを過ぎると途端に収まってしまうという性質があります。
この「怒りの一過性」を利用して、その場を立ち去るという行為もまた有効です。
目の前で怒っている人はまさに今が怒りの絶頂にいるわけです。
そんな人をまともに相手にすることは、たとえあのガンジーであっても手こずるもの。
ここであえてその場を去って、ある程度の時間をとってやることで、相手の頭を冷やしてやればいいんですね。
時間が経てば「何でおれはこんなに怒っているんだ?」と相手も思い始めます。
やはり多くの場合、時間が物事を解決してくれるというのは間違いないです…
あえて寄り添う
相手の怒りをさらに煽るものが、その人への敵意であるということも往々にしてあります。
自分と敵対する人や理解をしてくれようとしない人に対して、人間は負の感情を抱いて攻撃しようとしてしまうものです。
そこで相手の怒りを収めるためには、相手に寄り添って理解を示そうとする態度を見せることが有効です。
「どうしたんですか?」「なるほどーわかります…」
などと口にして、ちょっとでも自分のことを思ってくれている相手には、自らの怒りをそのままぶつけにくいのが人間というものです。
この人間の心理を利用することで、怒っている人を鎮めて、なだめすかすことができます。
「おもしろ!」と思う
これは有名人の誰かも言っていましたが、シンプルに怒っている人って見ていて面白いんですよね。
人間はあらゆる欲望を自らの理性によって制御しながら毎日を生きています。
そんな中で怒っている人というのは、本来あるべき理性が吹っ飛んだ、感情むき出しの状態にある人間が目の前にいるということです。
普通に生活していると、自らの本能と言ってもいいような部分を、動物のように赤裸々に披露する人間を目の当たりすることはなかなかできません。
このように珍しいものを見れている感覚になることができれば、怒っている人を目の前にした時もネガティブな気持ちになることを防いでくれます。
(これにはちょっと達観したような視点が必要ではありますが笑)
想像力を働かせる
相手が何で怒っているのか、頭の中やその背景を勝手に想像するのもおすすめです。
「この人は昨日仕事でとてつもなく大きなミスを冒してしまって、イライラしているのかもな」
「この人本当は自分に好意があって、気を引こうとしてるんじゃないか?不器用な人だなぁ」
のように、ありもしないようなことまで想像を膨らませることで、相手に少し優しくなることができます笑
怒りに襲われた時は自分だけの視点からしか物事を見れなくなりがちですが、これをすることで相手の立場や心情を間接的にも思いやることができます。
自分だけの視点から抜け出すことは、その場の状況を客観視するのに役立ってくれ、相手に釣られて怒ってしまうことを防ぐことに役立ってくれますよ。
捉え方を変えてみる
この機会を人として成長する機会、トレーニングだと捉え直してみるのもありです。
「怒りに振り回されている人を目の前に、いかにこちらは冷静を保つことができるか」
このようにゲームのような感覚を持てると、心理的にも相手よりも優位に立つことができ、その場の主導権を握ることができます。
また「貴重な人生の時間を、怒りという無益なものに費やすのか?」と自問したり、
自分にどうにもできないことは気にしないで、自分がどう反応するかを自分で決めるためのトレーニングだと考えてみるのもあり。
目の前に怒ってる人がいる状況を、まだ違った風に捉えることができるようになり、簡単にこちらも怒ってしまうというのを減らすことができますよ。
まとめ
今回は、怒りを抑える方法7選を紹介させていただきました!
怒りのメカニズムやそれに対する考え方、対処法を知れば、
「怒る」ことがなくなり、ノーストレスでより良い毎日を送ることができるようになります。
怒りやイライラは、精神的にも肉体的にも本当にデメリットだらけであり、日常生活においてそれらが無いに越したことはありません。
この記事が、皆さんそれぞれに合った怒りの対処法を見つけ、それを使ってより良い日々を送るきっかけとなれば幸いです!
参考文献:「アンガーマネジメント」、「反応しない練習」