【哲学、歴史、映像美】ロシア映画おすすめ10選を名作からまとめてご紹介!

映画

その芸術性と深遠な哲学性によって世界的にも高い評価を集める「ロシア映画」

そんなロシア映画はしばしば歴史、文化、人間の心の奥深さに深く根ざしたテーマを探求します。

日本とも地理的な要因や辿ってきた歴史において、ある程度似たような所があるため共感しやすいという点があるのも事実。

そこで今回は、そんなロシア映画の名作の中からおすすめの作品9選を紹介していきたいと思います!

近年何かと話題になるロシアという国への理解を深められること間違いなしです。

それでは早速いきましょう!

【名作】ロシア映画おすすめ10作品

惑星ソラリス

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アンドレイ・タルコフスキーのSF映画の傑作「惑星ソラリス」

未知の惑星ソラリスを舞台に、人間の心の闇や孤独、記憶との葛藤が織りなされます。

哲学的な深さと映像美が見事に融合したこの作品からは、魂の深部に触れる旅へと誘われること間違いなし。

「幻想的かつ内省的」という、タルコフスキーを感じるのにぴったりの作品です。

炎628

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戦争映画の傑作として名高い「炎628」

不思議なタイトルですが、観ればそこに込められた恐ろしい意味を理解できます。

第二次世界大戦中のソ連の様子が描かれるのですが、その中では

「人間はここまで残虐非道になれるのか」

ということを痛感させられます。

戦争の残酷さをこれでもかと言うほど味合わされる作品。ある程度メンタルに余裕がある時にぜひ。

イワン雷帝

セルゲイ・エイゼンシュテイン監督の代表作「イワン雷帝」

ロシア史上の重要な人物であるイヴァン4世を描いた名作で、ロシア映画史でも重要な位置に置かれています。

権力と狂気、孤独と苦悩が交錯するイヴァン4世の内面がリアルかつ象徴的に描かれるのが印象的。

彼の周りで起こる争いや権力への執着、心の孤独からは、「人間」をよくよく感じることができます。

またエイゼンシュテインの画期的な編集技法や映像表現は、映画芸術の新たな地平を切り拓きました。

同監督の「戦艦ポチョムキン」も押さえておいて損はなしです。

ストーカー

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アンドレイ・タルコフスキーのもう一つのSFの代表作「ストーカー」

突如現れた不思議な領域「ゾーン」への旅を通じて、人間の欲望と不安、そして希望と絶望が探求されます。

わかりやすいSF要素が削ぎ落とされた上で、ひたすら登場人物たちの内面を深掘っていくのが特徴的。

その中での複雑な心理的描写と象徴的な映像が、観る者の心に深い印象を残します。

デルス・ウザーラ

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「デルス・ウザーラ」は、黒澤明が監督を努めたソ連映画で、アカデミー外国語映画賞を受賞しています。

1902年、地誌調査のためにシベリアを訪れたアルセーニエフは、密林で暮らすゴルド人猟師デルス・ウザーラと出会います。

厳しい自然に直面し窮地に陥ったところをデルスに助けられ、アルセーニエフはデルスの生き方に感嘆を覚え、次第に強い友情に結ばれていきます。

映画はロシア文学に傾倒していた黒澤明の念願のロシア語作品で、ソ連の映画界の全面協力のもと、シベリアの極寒の地で長期ロケを敢行して作り上げられました。

ロシアの圧倒的な大自然の映像に加えて、文明と自然の価値観の違いが感じられるのも面白いです。

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アンドレイ・タルコフスキーの代表作の1つである「鏡」

この作品は、映画としての構造を超越した詩的な美しさを持っていることで有名です。

時系列の飛び越えや象徴的な映像が織りなす物語は、個人の内面と国家の歴史との関連を独特の形で深掘ります。

タルコフスキー自身の人生とロシアの歴史が交錯するこの作品からは、観ていて独特のメッセージを受け取ることができます。

エルミタージュ幻想

https://youtu.be/ZV1kphEEXn8?si=JVom7YIM6ySkbVoV

ロシアのエルミタージュ美術館を舞台にした実験的な歴史ファンタジー映画です。

この映画の特徴は何と言ってもその映像美。

世界遺産である美術館の内部で、ラファエロ、ダ・ヴィンチ、レンブラント、エル・グレコなど超一級の美術品を巡ります

映画史上初の90分ワンカットの手法で撮影されているのも特徴的。

それも相まって実際に美術館を訪れて、その館内や華やかな貴族社会を回っているかのような体験をすることができます。

ざくろの色

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「火の馬」でデビューしたセルゲイ・パラジャーノフ監督の代表作「ざくろの色」

は、18世紀のアルメニアの宮廷詩人サヤト・ノヴァの生涯を描いた作品です。

絢爛たる色彩と様式美で神秘的な詩的世界を表現しています。

セリフを極限まで排し、イメージの積み重ねによって語られる詩人の生涯は、ゴダールを始め多くの映像作家に影響を与えました。

パラジャーノフ監督の独自の色彩で映画化されており、耽美的イメージを味わいたい時におすすめの作品です。

裁かれるは善人のみ

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2014年公開の作品でカンヌやアカデミー賞にもノミネートされている「裁かれるは善人のみ」

ロシア北部の小さな町を舞台に、市井の人々と権力を振りかざす行政の対立を描いた人間ドラマです。

そこからは市民の自由や公権力との向き合い方について考えさせられます。

この作品はキルドーザー事件という実際の出来事に影響を受けて作られているのも注目ポイント。

アンドレイ・ルブリョフ

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こちらもタルコフスキー監督による「アンドレイ・ルブリョフ」

ルネサンス期の画家アンドレイ・ルブリョフの生涯を描いた作品です。

信仰と芸術、悲劇と希望が交錯する中、ルブリョフの内面の葛藤とロシアの宗教的な景観が見事に描かれています。

芸術家の人生や作品の背景に興味がある方は、長い作品ですがぜひ。

まとめ

今回は、おすすめのロシア映画を紹介してきました!

ロシア映画は、その独自の視点と魅力によって、世界映画史に不朽の名声を築いています。

これらの作品は、ロシア映画の深遠な世界と人間の心の奥深さを垣間見る上で、必見の傑作です。

ロシアの歴史や文化、そして人間の心の葛藤を見事に描き出し、芸術的な表現と哲学的な深みを持つ作品たちは観る者に大きな印象を残します。

今回紹介した作品たちはロシアという国はもちろん、引いては自国についても深く考えさせられること間違いなしなので気になったものから観ていだければと思います。

この記事が、皆さんが良い映画作品と出会う一つのきっかけとなれば幸いです!